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日本版DN-CASの解釈と事例

日本版DN-CASの解釈と事例
著者名 前川久男・中山 健・岡崎慎治 編
発行年月日 2017年3月15日 
判・頁数 A5 384頁 
ISBN 978-4-8210-6373-4
価格 2,700円(本体 2,500円+税8%)
在庫 近刊 
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書籍概要
2017年3月15日発売
教育・医療現場における日本版DN-CAS解釈事例を紹介
日本版DN-CAS活用のための必携書!


日本版DN-CAS認知評価システムの発売から10年。待望の事例集。理論的背景や解釈手順をわかりやすく解説。
事例は解釈手順に沿った形で紹介されており、現場での情報が満載。
また、理論的背景PASS理論に基づいた指導法の実際(PREP、COGENTなど)や解釈に関わる研究も紹介している。DN-CASの実施・解釈に携わる方々には是非お持ちいただきたい一冊。
著者・編者等紹介
【編者紹介】(第1刷時)

前川 久男(まえかわ ひさお)いわき短期大学 副学長、筑波大学 名誉教授
中山  健(なかやま たけし)福岡教育大学 教育学部 特別支援教育講座 教授
岡崎 慎治(おかざき しんじ)筑波大学 人間系 准教授

【執筆者】(五十音順、第1刷時)
相浦 愛子 福岡県須恵町立須恵第一小学校 教諭
天海 丈久 弘前大学 教育学部 准教授
新井 響子 筑波大学附属病院 臨床心理部 臨床心理士
新井  励 筑波大学附属病院 臨床心理部 臨床心理士
大城 貴子 沖縄中部療育医療センター 言語聴覚士
岡崎 慎治 【編者紹介】参照
奥畑 志帆 京都大学 工学研究科 特定研究員
川久保友紀 東京大学 医学部 助教
小松 華奈 東京女子医科大学病院 脳神経外科 臨床発達心理士
佐藤 和美 福岡県須恵町立須恵第三小学校 講師
佐藤 晋治 大分大学 教育学部 附属教育実践総合センター 教授
佐藤百合子 大分県 スクールカウンセラー
鈴木美枝子 いわき短期大学 幼児教育科 准教授
蔦森 絵美 北海道旭川市子ども総合相談センター 臨床発達心理士
中島 範子 佐賀大学 教育学部 特任助教
中山  健 【編者紹介】参照
新島 まり 福岡県宗像市立東郷小学校 教諭
花田 栄子 福岡県北九州市立到津ひまわり学園 指導員
樋口 陽子 福岡県北九州市立小倉南特別支援学校 主幹教諭
前川 久男 【編者紹介】参照
松沢 晴美 茨城県鹿嶋市立豊津小学校 教諭
吉田 麻衣 神奈川県横浜市立八景小学校 教諭
若林 智恵 大分県立新生支援学校 教諭
渡邉はるか 目白大学 人間学部 専任講師
書籍目次
はじめに
第1部 DN-CASの理論的背景とアセスメントの進め方
Ⅰ DN-CASの理論的背景
Ⅱ DN-CASの結果を解釈する手順
Ⅲ DN-CASによるアセスメントレポートの書き方

第2部 DN-CASによるアセスメント事例
Ⅰ 教育領域 事例1~事例15
Ⅱ 医療領域 事例16~事例18

第3部 DN-CASの実施と解釈に関わる研究
Ⅰ PASS理論に基づいた指導法の実際
Ⅱ 同時処理と継次処理に関わる脳内処理基盤
Ⅲ DN-CASとPASS、アセスメントの今後

書籍目次詳細
【詳細目次】
はじめに
第1部 DN-CASの理論的背景とアセスメントの進め方

Ⅰ DN-CASの理論的背景
1 知能のPASS理論とヴィゴツキーとルリアの神経心理学
2 高次精神機能の社会的起源
3 高次精神機能は機能システムとしての構造をもつ 
4 ダイナミックで可変な機能システムの組織化と脳機能の局在
5 ルリアによる脳の機能的単位とDN-CAS

Ⅱ DN-CASの結果を解釈する手順
1 解釈の重要性
2 解釈の流れ
3 解釈の進め方
4 解釈に当たって考慮すべき点
5 方針を立てる
Ⅲ DN-CASによるアセスメントレポートの書き方

1 アセスメントレポートの作成に当たって
2 アセスメントレポートの内容と構成
3 アセスメントレポートの例を通した報告の実際

第2部 DN-CASによるアセスメント事例
Ⅰ 教育領域
事例1 集団活動に強い不安を示したASD男児
事例2 知的な遅れとコミュニケーションの困難を主訴とし途中で診断名が変わったASD男児
事例3 落ち着きのなさとコミュニケーションの困難を主訴としたADHDを伴うASD男児
事例4 小学校3年生になって学習に困難を呈した二分脊椎女児の経年変化
事例5 国語(読むこと)に対するつまずきと集団生活の困難を主訴としたASD男児
事例6 目的意識のもちにくい重度難聴のある女児
事例7 順序よく読んで理解することが苦手な女児への通常学級における国語科指導
事例8 集団行動が苦手で他児とのコミュニケーションがうまくとれないASD女児
事例9 状況理解が苦手で学校生活において自分を表現することに困難のある女児
事例10 漢字の書き、算数が苦手なASD男児
事例11 学習の遅れから登校渋りを示した小学校6年生男児
事例12 高次脳機能障害のある男児の認知特性の経年変化(小学校1年から中学校1年にかけて)
事例13 コミュニケーションの困難を主訴としたASDの中学生男子生徒
事例14 登校の難しさを主訴としたASDの中学生男子生徒
事例15 コミュニケーションの苦手さを主訴としたASDの高校生男子生徒
Ⅱ 医療領域
事例16 注意の持続及び集中、準備・片付け、時間管理に課題のあるADHDを伴うASD女児
事例17 授業中や友人とのトラブル及び家庭における弟とのトラブルを主訴としたADHD男児
事例18 脳腫瘍に対して集学的治療を受けた高校生男子生徒

第3部 DN-CASの実施と解釈に関わる研究
Ⅰ PASS理論に基づいた指導法の実際
1 はじめに
2 Process-Based Instruction(PBI)について
3 Learning Problemsについて
4 Planning Facilitationについて
5 PASS Reading Enhancement Program(PREP)について
6 Cognitive Enhancement Training(COGENT)について
7 Helping Children Learnについて
8 おわりに
Ⅱ 同時処理と継次処理に関わる脳内処理基盤
1 はじめに
2 同時処理・継次処理の理論的背景
3 機能的コネクティビティー
4 同時処理・継次処理の脳内処理基盤の研究
5 今後の展望
Ⅲ DN-CASとPASS、アセスメントの今後

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序文・はじめに・あとがき 等
【はじめに】
 日本版DN-CAS認知評価システムが出版されてから10年が経過する。この間に、多くの場所でDN-CASが利用されるようになってきた。また、講習会などを通じ、多くの方々がDN-CASの意義を学ばれてきた。その中で、事例集のような本の必要性が認識され、出版が計画されてきた。しかし、この間の神経心理学の進歩、Vygotsky研究の進展などがあり、それらを事例集の中に取り込む必要性があった。とりわけ、DN-CASのもとにある知能のPASS理論がLuriaの神経心理学を基礎としていることから、Luriaの同僚でありまた先導者でもあったVygotskyに関する研究の進展をわれわれ編著者がしっかり踏まえた上で論を進める必要があると考えてきた。そのため計画された時間内での出版とはならなかったが、この間の時間の中でVygotskyとLuriaの研究と実践の意味を深めることができた。
 Luriaの孫弟子で発達神経心理学者であるAkhutinaらが2011年に発表した論文の表題は、「全ての新しいものが忘れ去られた古いものであるとき(When everything new is well-forgotten old)」であった。そして副題が「実行機能の発達に関するVygotskyとLuriaの洞察」である。この表題は、VygotskyとLuriaの人間の意識的、意図的行為(すなわち随意的行為)の発達に関する発達神経心理学研究と理論が現在の心理学における実行機能の発達に関する研究に重なるものであることを述べている。DN-CASと知能のPASS理論は、こうしたLuriaによる脳の3つの機能的単位を評価することを意図したものである。
 Luriaの脳の3つの機能的単位は、Vygotskyが知覚と行為が情動により統一されたものが意味であるとする、知覚と行為と情動に対応するものであるとされる。この3つの機能的単位は、統一されて意味の世界で働いている。この人間の目的に沿って複雑な機能システムとして働く意識的、意図的行為、すなわち個人にとっての意味を捉えることがアセスメントにとって欠かすことのできない視点であることを、本書を手にされる方に伝えることができれば幸いである。

11月の初雪が紅葉を飾る日に
前川 久男

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