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自閉症治療の到達点3 StageIVの心の世界を追って ‐認知発達治療とその実践マニュアル‐

自閉症治療の到達点3 StageIVの心の世界を追って ‐認知発達治療とその実践マニュアル‐
著者名 太田昌孝、永井洋子、武藤直子 編
発行年月日 2013年07月25日
判・頁数 A5 256頁 
ISBN 978-4-8210-7362-7
価格 4,536円(本体 4,200円)
在庫 在庫あり 
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書籍概要
自閉症治療の到達点3
高機能も含まれる発達段階StageIVの特徴と認知発達治療、そして42にまとめた発達課題の指導の進め方、教材を分かりやすく紹介。

自閉症児者の認知発達の段階を評価し、その児者に合った治療教育を行う「太田ステージ」と「認知発達治療」。『自閉症治療の到達点』『認知発達治療の実践マニュアル』(StageIII-2までの135課題を紹介)刊行以後の長年の臨床経験と多くの資料に基づき、高機能も含まれる発達段階StageIV(直観的思考期)の認知発達治療と、その治療教育実践のための発達課題がまとめられた。
第7章までにStageIVの操作基準や目標、指導事例などを、そして第8章と第9章では、『認知発達治療の実践マニュアル』と同スタイルで、「StageIVの発達課題」(42課題)の指導の進め方、指導に使う教材を分かりやすく紹介している。StageIVの人たちにしっかりと向き合うことで生まれた本書は、自閉症の心の探求であると同時に、発達期の子どもの心の探求でもある。

関連書籍:新刊『自閉症治療の到達点 第2版』『認知発達治療の実践マニュアル』『太田ステージによる自閉症療育の宝石箱』
セミナー:「自閉症セミナー 認知発達治療の理論と実践」
著者・編者等紹介
【編者紹介】(第1刷時)

太田 昌孝(医学博士、小児・思春期精神科医)
1967年 東京大学医学部卒業
1970年 同大学同学部精神神経科助手
1986年 同大学同学部精神神経科講師
      同科小児部デイケア総責任者
1994年 東京学芸大学教授
2007年 NPO法人心の発達研究所理事長

永井 洋子(医学博士、臨床心理士)
1966年 日本女子大学家政学部卒業
1968年 東京医科大学衛生学・公衆衛生学助手
1977年 東京大学医学部附属病院精神神経科研究員
      同科小児部デイケア心理スーパーバイザー
1998年 静岡県立大学看護学部教授
2007年 社会福祉法人駿府葵会施設長
2007年 NPO法人心の発達研究所副理事長
2008年 静岡県立大学名誉教授

武藤 直子(臨床心理士)
1963年 早稲田大学第一文学部哲学科心理学専攻卒業
1964年 東京都民生局心理判定員
1965年 足立区教育相談センター心理相談員
1982年 全国療育相談センター自閉症グループスーパーバイザー
2003年 親子相談センター所長
2007年 NPO法人心の発達研究所理事
書籍目次
はじめに
第1章 自閉症の現在的理解
第2章 StageIVの認知発達治療
第3章 StageIVの操作基準と適切性の検討
第4章 StageIVの心と行動と認知発達治療の目標
第5章 StageIVの事例に学ぶ
第6章 ライフステージにおけるStageIVの生活と家族
第7章 自閉症の精神医学的併存症
第8章 StageIVの認知発達治療の実践
第9章 StageIVの発達課題
  StageIV発達課題インデックス
  1 視覚や言葉による随意運動の発達を促す
  2 言葉を通して表象の世界を豊かにする
  3 時間や空間の関係の理解を広げ、表象の中で観点の自由度を高める
  4 数量の概念操作
  5 イメージの世界を豊かにし表象の世界を広げる
  6 コミュニケーションをより豊かにする
  7 自我意識を育てる
付章 社会生活スキル
アペンディクス
  改訂行動質問票(CBQ-R-45)
  LDT-R実施手順
  LDT-R図版・道具
  LDT-R太田ステージ評価記録票
  文献
  索引
書籍目次詳細
はじめに
第1章 自閉症の現在的理解
1 自閉症と自閉症スペクトラム障害(広汎性発達障害)
2 医学的所見と原因
3 働きかけ
4 おわりに
第2章 StageIVの認知発達治療
1 認知発達治療とは
2 認知発達治療の3つの次元別のアプローチ
3 認知発達治療の意義と限界への挑戦
4 太田ステージの発達的意味
5 定型発達に見るStageIVの心の世界
第3章 StageIVの操作基準と適切性の検討
1 太田ステージ評価
2 StageIVの評価方法
3 StageIVの適切性の検討
4 StageIVの前期・後期の検討
5 心の発達から見たStageIVの適切性
第4章 StageIVの心と行動と認知発達治療の目標
1 心の発達的理解と働きかけ
2 StageIVまでの発達の経過
3 StageIVの心と行動の状態
4 StageIVの認知発達治療の目標
第5章 StageIVの事例に学ぶ
1 経過の違いによる3事例の発達
2 積み上げることでStageIVに到達したA君
3 StageIVの認知構造を充実したB君
4 早期にStageIVを通過したC君
第6章 ライフステージにおけるStageIVの生活と家族
1 多様な状態を示すStageIV
2 幼児期:子どもの発達と家族
3 学齢期:学校生活に生じる諸問題
4 成人期:社会生活への適応
5 おわりに代えて
第7章 自閉症の精神医学的併存症
1 精神医学的併存症とは
2 気分障害
3 不安障害および不安症状
4 強迫性障害および強迫症状
5 チック障害
6 精神病症状
7 カタトニア
8 注意欠陥・多動性障害症状
9 てんかん
10 自閉症の治療・支援と精神医学的併存症
第8章 StageIVの認知発達治療の実践
1 認知発達治療における評価
2 認知発達治療の目標の立て方
3 認知発達学習プログラムの作成と実践
4 記録と評価
5 総合評価
6 StageIVの心の特性への配慮
第9章 StageIVの発達課題
1 StageIVの心の世界の特徴
2 StageIVの発達課題と社会生活スキル課題
 ◎StageIV発達課題インデックス
 1 視覚や言葉による随意運動の発達を促す
 2 言葉を通して表象の世界を豊かにする
 3 時間や空間の関係の理解を広げ、表象の中で観点の自由度を高める
 4 数量の概念操作
 5 イメージの世界を豊かにし表象の世界を広げる
 6 コミュニケーションをより豊かにする
 7 自我意識を育てる
付章 社会生活スキル
アペンディクス
改訂行動質問票(CBQ-R-45)
LDT-R実施手順
LDT-R図版・道具
LDT-R太田ステージ評価記録票
文献
索引

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序文・はじめに・あとがき 等
「はじめに」より

 自閉症は、人生の早い時期に社会的諸関係の中で対人関係の障害として現れ、年齢とともに人との関わり方を含めて状態が変わっていく発達障害である。自閉症の知能は、重度の知的障害が合併する場合から、知的障害がない場合まで分布する。近年になり、自閉症の頻度は急速に高くなり子ども人口の1%以上の出現率が推定されている。とりわけ知的障害の伴わない高機能自閉症の出現率が高くなり、自閉症の子どもの半数以上を占めるようになっている。
 自閉症の子どもたちは独特な感じ方と理解のしかたをしており、それに基づいて周りと関わろうとしている。そのために、自閉症の子どもの行動の意味が分かりにくかったり、しばしば、誤解されたり、いじめの対象になったりする。それゆえ、自閉症の人たちの気持ちを理解して、適切に対応することが強く望まれている。
 この20年間で自閉症への働きかけは新しい事態を迎えている。すなわち、早期診断・早期治療にはじまり、学校から大学、就労と社会生活の支援までのライフステージに応じた支援が必要となってきている。その状況に合わせて、働きかけは認知と情緒の発達と年齢に応じて柔軟で多様な対応が要請されている。
 我々の認知発達治療は、当時中心的であった幼児期から学童期にかけての自閉症の子どもたちを対象として開発したものであった。子どもの多くは知的障害を併せ持っていた。そこで、先の著書ではStageIからIII-2までを対象に、各発達段階に対応する心と行動の特徴とその治療教育についてまとめた。しかし、次の発達段階のStageIVについては、認知構造と情緒がより複雑に絡み合っている上に、年齢によって知的水準に大きな差があり、この段階の心の世界と行動の特徴および対応のしかたをまとめることは今までよりもはるかに困難であった。また、認知発達治療の開発当時のメンバーはそれぞれ異なる機関に移っていた。
 一方、発達障害に関係する多くの人たちからStageIV以上についての著書の出版を強く求められていた。また、メンバーは異なる機関に移ってはいても、ほとんどが発達障害に関連する仕事に就いて太田ステージを軸とした療育や臨床研究に携わっている。したがって、StageIVについては十分な臨床的経験が積み上がっていた。
 それにも関わらずStageIVの著書の出版を約束して以来、数年以上が経過してしまった。やっと今、何回かの挫折を乗り越えて、長年の経験と膨大な資料をもとに、直観的思考期として定義されていたStageIVの著書をまとめることができた。この著書をまとめるにあたって、私たち自身もStageIVの人たちにしっかり向き合うことで、より鮮明に心の特徴を把握し、より適切な対応のしかたを考えることができるようになった。
 『StageIVの心の世界を追って』というこの著書は、題名のごとく自閉症の心の探求であると同時に、発達期の子どもの心の探求でもある。以前に出版した『自閉症治療の到達点』『認知発達治療の実践マニュアル』の2冊と合わせて、座右の書として自閉症の人たちの理解と支援に役立てていただければ幸いである。
(太田昌孝・永井洋子・武藤直子)

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