書籍

 ジャンルから検索

  ・WISC関連
  ・WAIS関連
  ・DN-CAS関連
  ・その他アセスメント関連
  ・その他

 フリーワード検索

  
  
  
   

保育における特別支援

保育における特別支援
著者名 竹田契一 監修/竹田契一、里見恵子、西岡有香、秋元壽江 著/
イラスト:かわはらみわ
発行年月日 2013年01月15日
判・頁数 B5 174頁 
ISBN 978-4-8210-7359-7
価格 3,024円(本体 2,800円)
在庫 在庫あり 
機関の方のお薦め購入先   販売代理店で購入する方
個人の方のお薦め購入先  
書籍概要
著者らの長年にわたる障害幼児への保育的支援の経験をもとに、幼稚園教諭・保育士向けに書き下ろした実践書。

障害のある子どもも、集団生活や遊びの中で他の子どもや先生とかかわることで大きく成長することを多くの実践例から解説し、子どもたちが、今何に困っているのか、どう支援したらよいのかを具体的な保育場面に沿って、多くのイラストを使って紹介している。
著者・編者等紹介
著者紹介(所属・肩書きは第1刷発行時)

竹田 契一(たけだ けいいち)
1961年 米国アズベリー大学卒業
1962年 米国ピッツバーグ大学大学院言語病理学科修了
1965年 米国ミシガン大学大学院言語病理学科中途帰国
1975年 慶應義塾大学医学部大学院医学研究科修了。医学博士
現在、大阪医科大学LDセンター顧問、大阪教育大学名誉教授、一般財団法人特別支援教育士資格認定協会理事長、一般社団法人日本LD学会副理事長 編著書『インリアル・アプローチ』日本文化科学社
共 著『標準失語症検査(SLTA)』鳳鳴堂書店、『障害児理解の方法』『障害児指導の方法』学苑社、『図説LD児の言語・コミュニケーション障害の理解と指導 第2版』日本文化科学社、他

里見 恵子(さとみ けいこ)
1975年 北海道教育大学教育学部卒業
1977年 北海道教育大学言語障害児教育教員養成課程修了
現在、大阪府立大学教育福祉学類准教授、日本INREAL研究会会長、一般社団法人日本LD学会理事、一般財団法人特別支援教育士資格認定協会理事
編著書『インリアル・アプローチ』日本文化科学社、『高機能広汎性発達障害の教育的支援』明治図書
共 著『障害児指導の方法』学苑社、『実践インリアル・アプローチ事例集』『LD/ADHD・高機能広汎性発達障害の教育と医療』『図説LD児の言語・コミュニケーション障害の理解と指導 第2版』日本文化科学社、他

西岡 有香(にしおか ゆか)
1979年 神戸市外国語大学英米学科卒業
1980年 大阪教育大学特殊教育特別専攻科修了
1994年 大阪教育大学研究科障害児教育専攻修了。教育学修士
現在、大阪医科大学LDセンター(言語聴覚士)、星槎大学非常勤講師、大阪市教育委員会指導部特別支援教育アドバイザー、一般社団法人日本LD学会理事、一般財団法人特別支援教育士資格認定協会理事
共 著『図説LD児の言語・コミュニケーション障害の理解と指導 第2版』『LD/ADHD・高機能広汎性発達障害の教育と医療』日本文化科学社、他

秋元 壽江(あきもと としえ)
1964年 大阪府立社会事業短期大学卒業
1964年 常盤保育園に勤務
1979年~2008年まで湯里保育園にて園長
2008年 大阪城南女子短期大学准教授
現在、大阪城南女子短期大学教授、大阪市特別支援教育アドバイザー
共 著『家族支援論』ミネルヴァ書房、『乳児保育』聖公会出版、『高機能広汎性発達障害の教育的支援』明治図書、他
書籍目次
発行にあたって
第1章 特別支援教育の始まりと保育
1 統合保育の歴史と現在
2 発達障害と特別支援教育
3 統合保育に必要な7つの視点
4 統合保育の場でよく起こっていること
5 保育所・幼稚園で陥りやすいかかわり方
第2章 発達障害とは
1 発達障害とは
2 LD(学習障害)
3 AD/HD(注意欠陥多動性障害)
4 広汎性発達障害と高機能広汎性発達障害
5 知的障害と境界線知能
6 不器用さ
7 子どもの得意・不得意
8 まとめ
第3章 統合保育の場でできる援助とは
1 環境の設定と視覚支援
2 参加の支援
3 個別のかかわり
第4章 学校・専門機関・医療との連携
1 連携のもち方
2 特別支援教育コーディネーターの活用
3 守秘義務について
書籍目次詳細
発行にあたって
第1章 特別支援教育の始まりと保育
1 統合保育の歴史と現在
2 発達障害と特別支援教育
 1)特別支援教育の始まり
 2)発達障害者支援法と特別支援教育
 3)一貫した福祉と教育を目指す―保育指針の改定―
3 統合保育に必要な7つの視点
 1)ユニバーサル・デザインによる保育―障害のある子どもへの支援や援助はクラスのみんなにも役立つ援助―
 2)一人の子どもへの支援からクラス全体をとらえた支援を
 3)学校との連続性の中の育ちを見据えて
 4)2つの個性をもつ子ども
 5)障害を知ることから支援が始まる
 6)伸びる力を生かす
 7)子どもの視点を忘れない
4 統合保育の場でよく起こっていること
 1)配慮や支援の必要な子どもが多い
 2)クラス全体が落ち着かない
 3)発達障害ではないが支援の必要な子どもがいる
 4)園はにぎやかで楽しいところ。でも発達障害の子どもにとっては?
 5)発達障害の子どもは遊びが苦手
 6)求められる保護者支援
5 保育所・幼稚園で陥りやすいかかわり方
 1)先生のことばがけ:指示が多く、承認や叙述が少なくなる
 2)一貫しないかかわり
 3)特性を考えない援助はお互いに疲れる
 4)加配の先生に任せがち
 5)ことばの理解のレベルをわかっていないと指示が伝わらない
第2章 発達障害とは
1 発達障害とは
2 LD(学習障害)
 1)LDとは
 2)LDサスペクトとは
 3)ひらがな読み書きの基礎
 4)数の基礎
3 AD/HD(注意欠陥多動性障害)
 1)AD/HDとは
 2)AD/HDと虐待
4 広汎性発達障害と高機能広汎性発達障害
 1)広汎性発達障害とは
 2)高機能広汎性発達障害とは
 3)心の理論
 4)(高機能)広汎性発達障害の子どもの乳幼児期の姿
5 知的障害と境界線知能
6 不器用さ
7 子どもの得意・不得意
 1)認知能力
 2)心理検査のみかた
8 まとめ
第3章 統合保育の場でできる援助とは
1 環境の設定と視覚支援
 1)集中しやすい環境づくり
  (1)椅子や机を活用
  (2)コーナーを分ける
 2)視覚支援でわかりやすく
  (1)椅子や机のマーク
  (2)1日のスケジュールの提示
  (3)片づけしやすい環境づくり
  (4)手順を示す
 3)自分の居場所づくり
  (1)広汎性発達障害の子どもはお決まりの場所が必要
  (2)園庭や職員室へ勝手に行く時の対応
  (3)教室に戻るタイミングがある
2 参加の支援
 1)日常保育への参加
  (1)登園
  (2)朝の遊び
  (3)体操
  (4)散歩やマラソン
  (5)歌や絵本への参加
  (6)給食・昼寝・手洗い・着替え
  (7)待ち時間
  (8)問題行動の支援
 2)行事への参加
  (1)園内行事
  (2)園外行事:遠足・観劇
  (3)大行事:運動会や発表会
 3)まとめ
3 個別のかかわり
 1)生活の支援
  (1)排尿便の自立のための支援
  (2)衣服の着脱
  (3)靴の選び方、左右の間違い
  (4)食事・偏食への対応
 2)ことばやコミュニケーションの支援
  (1)ことばやコミュニケーションの問題とは
  (2)言語・コミュニケーションの発達
  (3)ことばとコミュニケーションの支援の必要性
  (4)コミュニケーション支援の方法
 3)遊びの支援
  (1)遊びの支援の必要性
  (2)遊びの援助
 4)社会性への支援:幼児期のソーシャルスキル・トレーニング
  (1)幼児期のソーシャルスキル・トレーニングとは
  (2)年齢別ソーシャルスキル・トレーニングの内容と目標
  (3)人とかかわる時のことばの指導
  (4)行動療法による問題行動への対応
 5)造形の支援
  (1)広汎性発達障害の子どもの造形の苦手さ
  (2)椅子に座る習慣
  (3)手順の提示、できあがりを示す
  (4)感覚の問題への対応(のり・粘土・フィンガーペインティングなど)
  (5)スキルの獲得(切る・色を塗る・折る)
第4章 学校・専門機関・医療との連携
1 連携のもち方
 1)保護者の心情の理解
 2)面談のポイント
 3)保育所・幼稚園と学校との連携
 4)専門機関との連携
2 特別支援教育コーディネーターの活用
 1)特別支援教育コーディネーター
 2)保育所・幼稚園で立てる個別の教育支援計画と個別の指導計画
  (1)クラスの指導日案に配慮を書き込んだ例
  (2)個別の教育支援計画
  (3)個別の指導計画に含まれるもの
3 守秘義務について
指導のポイント:
 ①先生に必要な2つの態度
 ②叩かない方法を教える
 ③視覚的な認知の弱さ
 ④静かな時間をつくる
 ⑤鍵盤ハーモニカの練習
 ⑥友だちを叩く悪い子!
 ⑦「外で、待っててね」
 ⑧ことばがけをしよう
 ⑨ソーシャルスキルを教えるとは
 ⑩障害受容のプロセス
コラム:
 ①いじわると心の理論の発達
 ②先生側だったK君
 ③姿勢保持が悪い
 ④発達性協調運動障害
 ⑤お箸と鉛筆の持ち方
 ⑥早生まれだからなの?
 ⑦運動会は苦痛!
 ⑧トークン・エコノミ―法
 ⑨絵からわかる得意・不得意

>>続きを読む

序文・はじめに・あとがき 等
発行にあたって

 平成17年に発達障害者支援法が制定され、特別支援教育が平成19年から始まりました。特別支援教育の対象が、幼稚園から大学まで広がり大学の入学試験にも発達障害者への合理的配慮が行われるようになっています。
 筆者らは、特別支援教育が始まる前から障害幼児への保育的な支援を行ってきました。著者の一人の秋元壽江さんは、保育園の園長として、長年障害のある子どもを保育園で受け入れ、本稿で紹介する視覚支援及びインリアル・アプローチを保育園で実践されてきました。知的な障害のある子ども、身体障害のある子ども、時にこの10年間は発達障害の子どもを多く受け入れて、一人ひとりの子どものニーズに応じた保育を実践されました。西岡有香さんは主に幼稚園、私は保育現場の障害児巡回相談にかかわってきました。私たちの特別支援の実践と経験を通じてこの本は生まれてきました。
 幼稚園・保育所の集団の中で、生活や遊びを通して障害のある子どもが、子どもたちや先生との生活やかかわりの中で共に育ち合い成長していく姿には、目を見張る力があります。そこに、近年の研究成果からの“発達障害の子どもへの支援方法”をうまく取り入れることで、発達障害のある子ども達は“楽しく”かつ“わかって”幼児期を過ごすことができるようになります。 視覚支援をすることでパニックが減り、音が苦手で鍵盤ハーモニカができなかった子どもにイヤーマフを使うことで演奏ができるようになり、ことばがけを工夫することで、ことばを模倣する子どもの姿を見ていると、“支援するということは、障害のある子どもの目線や困り感に沿って行うことなのだ”と改めて考えさせられます。
 保育現場の先生は、クラスの子どもが遊びや生活の中で楽しんでいる世界を、障害のあるこどもたちにも体験できるようにしたいという強い熱意を持っています。この本が、そのような先生の障害のある子どもの特別支援に役立つものであってほしいと思います。
 また、ここで紹介する支援の視点や方法は、発達障害のある子どもはもちろんのこと、クラスで一緒に過ごすこどもたちの“わかる、できる、楽しむ”保育につながるユニバーサルデザインにつながるものです。その意味においては特別支援ではなく、幼児期の子どもの個別のニーズに応じた支援であると思います。

 本稿を書くにあたっては、これまで出会った子どもたちの姿を思い浮かべながら執筆してきました。彼らに心より感謝します。

>>続きを読む

page top